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ハーメルンの笛吹き男、現場検証〔6050〕2019/11/08

2019年11月8日(木)晴れ

こないだ、金高堂をウロウロしてて、この本、書いました。古典的名著との誉れが高い本。「ハーメルンの笛吹き男」の伝説の真相を探ろうとした、中世から現代に至るたくさんの研究、諸説を紹介してます。

その諸説は、面白いことに、その時代背景を反映してて、面白いけど真相とは離れていってるんではないか?みたいなことも多いんですね。

 

おさらい。

1284年6月。ドイツの田舎町、ハーメルンに、派手な服を着た笛吹き男がやってくる。そして、街で繁殖して困っていたネズミを退治してくれる、と言う。町の人が報酬を約束すると、男は笛を吹く。すると夥しいネズミがやってきて、笛を吹く男についていく。男が、近くを流れるヴェーゼル川に入っていくと、ネズミも川に飛び込み、全滅した。町の人は喜んだが、報酬を出すのを拒否してしまう。笛吹き男は怒り、笛を吹きながら、町の東門から出て行ったが、町の子供達130人がその男に着いていってしまい、町の東、コッペンで、消え失せてしまった。

そんな話ね。昔、グリム童話で読みました。

 

これ、実話が元になってるんであります。ハーメルンの街で、1284年6月に、130人の子供が、笛吹き男に連れ出されて行方不明になったのは、事実らしい。

でも、調べてみると、初期の伝説はシンプルで、ネズミが登場するのは1565年頃に書かれた文献が最初。なので、事実とネズミは、関係ない。

 

一番有力視されてた説は、こう。ハーメルンは、ハーメルンの領有を主張するミンデン司教と対立していた。ハーメルンの市民とミンデン司教軍は交戦状態になり、激突。攻め込むミンデン軍が、東からやってくる。街中で交戦しない為に、街の「若者」が東門から出て迎え撃ち、全滅させられてしまった、という史実があるんですね。その事件が、この伝説になった、という説。笛吹き男は、軍のラッパ手。

これ、かなり長い間、有力な説として信奉されてたけど、矛盾も多い。

 

その他、人口増加で貧しい住民が増えたことにより、東ドイツへ植民したんだ、という説とか、子供十字軍であった、という説とか、本当に色々あるんですね。

 

この著者が肩入れしているのに、祭礼説、というのが、あります。当時、お祭り、祭礼というのは、ヨーロッパで暮らす庶民にとってとても大切なものだった。その興奮状態はものすごく、ちょっとトランス状態になるくらいの盛り上がりを見せたとも言います。

で、ハーメルンでは、夏至の頃に行われたそんな祭礼の日に、町の東のボッペンブルクの崖の上に火を灯す習慣があったんだそう。興奮状態の子供達が、大勢で火を灯しにでかけ、底無し沼に嵌まり込んで溺れ死んでしまった、というのが、この伝説になったんではないか、という説。なかなか説得力、あります。

 

子供達が居なくなったのは、コッペン。それがどこなのかは不明。だけども、この説を唱えたヴォッペン女史は、町の東で、子供達が歩いていくことができ、不幸な事件を起こしうる場所として、ハーメルンの東15kmにあるコッペンブリュッゲではないかと考えた。

そこには標高400mの丘と、古代ゲルマン人が犠牲を捧げたという湿地帯がある。150mの高さの崖が湿地帯の横に聳え立っていたらしい。時に霧が発生し、危険な地帯であるらしい。

 

そこで、検証してみました。

今、僕らにはグーグルアースがあるのである。ハーメルンとコッペンブリュッゲの位置関係は、こんな感じ。コッペンブリュッゲの南の山中をストリートビューで見ると、こうだ。なるほど。巨岩が多くて、断層かなんかがありそうな雰囲気。こんな山中に迷い込んだ興奮状態の大勢の子供が、湿地帯に嵌まり込んだ、というのも、ありそうな感じではあります。こうやって、高知に居ながらにして、ドイツの山中の様子がわかるってーのもすごいね。

長々書いてきたけど、今日は、それが言いたかったので、あります。

 

ちなみにハーメルンの街の中心部は、こんな風景。伝説の真相はともかく、この場所で、鼠取り男と子供達の失踪を題材にした寸劇とかが、観光客を楽しませているらしい。

 

そんな訳で、ストリートビュー、恐るべし。

ハーメルンの笛吹き男、祭礼事故説の山を、会社の僕の部屋で現場検証できる世の中になってしまったのである。


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